ラボ始動 東播染工株式会社
[vc_row css_animation=”” row_type=”row” use_row_as_full_screen_section=”no” type=”full_width” angled_section=”no” text_align=”left” background_image_as_pattern=”without_pattern”][vc_column width=”1/6″][/vc_column][vc_column width=”2/3″][image_with_text_over icon_size=”fa-lg” image=”352″ title=”ラボ始動 東播染工株式会社” title_size=”24″ image_shader_hover_color=”rgba(0,0,0,0.01)”][/image_with_text_over][vc_empty_space height=”60″][vc_column_text]道路をまたいでいくつもの建物が並ぶ、西脇市東播地区と呼びたくなる一角。
工場に一歩入ると、整然と稼働する機械の発する音と熱、加工の湿気や匂い、遠近法で描いたような光景の連続に、思わず「ANDREAS GURSKYみたい」と声がでてしまう。アジアのどこかの工場のような圧巻の規模だった。
国内有数の生産規模を誇る東播染工(株)を案内してくれたのは、2016年に設置された企画室、「テキスタイルラボ」の小野圭耶さんと川村香芳理さん。
小野さんは地元西脇市出身。大阪で服飾を勉強し、就職活動を始めた当初は地元で活動するという考えはなかった。転換点となったのは織物職人遠藤多久雄さんとの出会い。高校の授業から始まり、専門学校時代を通しての交流、そして「地元でものづくりができるのに帰ってこないの?」というアドバイスや、縫製やデザインができる仲間との活動の後押しなど、現在につながることが生まれていった。
そして同時期に企画部門を立ち上げようとしていた島田製織株式会社に入社、ゼロからファクトリーブランド「hatsutoki」を創設した。その後東播染工株式会社に転職。小野さんは「デザイナーは会社を循環したり、独立したり、もっと自由に動いたほうがいい」と話す。規模や設備、得意分野の異なる工場、機屋、産元商社で広く経験を積む。知識と見識を深め、新しいデザインを作り出せるようになるし、産地を俯瞰して考えられるようになる。現場も刺激を受ける。なるほど、産地全体の活性化につながりそうだ。企業同士の競合や特殊技術など課題はあるけれど、そうやって動ける人がどんどん動き、新しい道を拓くべきだと私も思う。
現在は綿花栽培プロジェクト「365コットン」の共同代表も務める小野さん。「服育」や移住者の交流ネットワークとしても機能する、「綿」の新しい可能性も切り開いている。
川村さんは西脇市が助成している「デザイナー研修生」と呼ばれる移住者の一人。これまで東京やロンドンでレディスファッションの製品デザイナーとして活動。現在も海外窓口や販促を担当し、キャリアを生かして産地でものづくりに取り組む。移住1年目で、地域での暮らしを楽しみながら仕事に邁進している様子に、こちらまで嬉しくなった。海外経験や都市部のシビアな仕事も自分自身の記憶と重なったし、彼女の発する言葉にも共感。
「西脇の人はあったかい」
「自分が必要とされる場所を探して」
「独立したときに強みになる」
「ものづくりが現場でダイレクトに体感できて都会よりも良い」
「伸び代がある」
「やりがいでしかない」
私がここ丹後で活動しながら話していることと、すごく近い感覚。ほぼ同じと言ってもいいかもしれない。デザイナー研修生の助成は3年まで、そこから長く続けられるか、羽ばたくか。hatsutokiにも昨年からデザイナー研修生2名が参加しているとのこと。地域おこし協力隊と同様、どうなるかは未知数。うまく制度を活用して生き残りたい。サバイバル!
テキスタイルラボについて
- これまで設備や技術があるが故に「設備屋」になってしまっていた過去からの脱却し、それを生み出す「人」に着眼点をおいて開発に臨んでいる
- もう開発した生地が2ラック分もある
- マップと呼ばれる生地カタログを作っている
- デザインを絞り込んで、分かり易く強みを出すようにしている
- 今年の3月に初めて製品のみをテキスタイル展に出して手応えを掴んだ
-
1割は何に使うんだろうと言うものも作る
こういうの、すごく素敵。わくわくする。
- まるで針金で織ったような可塑性のある生地を見せてもらう、「生地がそのままプロダクトの形になる」状態にびっくり
- 産元さんとのバランス、東播が前に立ってよいのかというむつかしさ
- 取引のある産元さんと客層が違うところはガンガン行く
- 営業、現場とも取り組みには前向きだが母体が大きいので、どうしても大きなロットの仕事も必要
- テキスタイルラボの取り組みになかなか理解を示してくれない人もいる
わかります、その層の存在
東播州染工株式会社について
- 従業員200名弱
- 企画、染色、サイジング、製織、加工と一貫生産している
- 西脇はサイジング設備のある機屋はほとんどない、尾州とかにはある
- もともと染色が専門、生地を織り出したのは10年位前、アメリカブランドのシャツ地一貫生産をきっかけに約100台の織機を導入
- その昔、西脇は輸出で栄えた街だった
- 月に5-60万ヤード織っていたが、現在その仕事は中国企業へ流れてしまった
- 一部の工程(加工のみ、染めのみ)の注文もはいってくる
- 他産地からの加工依頼もあるが地元が多い(独自のアンモニア加工があるから)
- Q:組合の加工量との比較は?
- A:こちらの方が多いのでは
- 産元商社からの発注がまだ大半
- 様々な小さい仕事をかき集める状況、例えば下請けで一貫で受けたり、多品種小ロットでやるしかないので現場は忙しい
- 昔は提案をせず、生産しているだけだった
- 綿のクオリティーはランクが厳しいため、価格を高く打ち出しにくい
- 「設備があるから、一環生産できるから安い」からの脱却
- 自社にはビーム染色とチーズ染めがある
- 経通し機のことドローイングという
WarpにDrawing、空間に描く
言葉から織りのことを想像してみると、すごく楽しい
- 畦取機Stäubli(ストーブリ)は1億
- 畦取りを手でする人もいる
- 最近生産している生地は無地が多い、景気が悪いと無地が多くなる
- 去年からベトナム人を雇用している、期間は3年まで
- その前は中国人を雇用していた
- 外国人を雇わないと言う産元さんもいる
- 長く働いている人は地元の人だから、地元を雇用したいという傾向がある
- 地元の糸商は2軒
次に訪問してみたい
- 他産地からも糸商が毎週のように来る
- 多くの製品は平均60インチ(=152.4センチ)、最大幅160センチ位
- 染色棟は酢酸の匂い、反応染めが多い、1部はスレン染め
国内トップクラスの技術をもつ現場チームとラボチームが織り出すテキスタイル。
巨大工場が生み出す一枚の布が、きっと世界を驚かす。
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