ルポ第一弾・遠孫織布株式会社!
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NISHIWAKIジャージの腕に光る「全員野球」!
作業着は子どものジャージ、機屋あるある。
与謝野チームの心を鷲掴みにしたユニフォームに、スタートから意気投合。
もうひとつの産地ルポ、その(ほぼ)全会話を鮮度の高いまま、お伝えします。
愛嬌ある笑顔でしゃべくる機屋・遠孫織布の遠藤由貴さん。
まだ寒さの残る3月、工場のドアをあけると機械の熱気と絶え間ない音につつまれた。
機場に並ぶ最新レピア織機
「嫁」と愛情たっぷりに呼ばれる奥様と交代制で、1日約20時間稼働。早朝から夕方までは奥様が、そして遠孫さんは朝から深夜まで織れ織れの現場。日曜日もテレビを見るくらいなら動かしたほうがまし、と笑う。(でも休むときにはヤンチャに遊んでいる模様)。ピカピカのイタリア製最新織機を2台(+改装工事!)という設備投資に、与謝野チームに取材しょっぱなから衝撃が走る。
賃織から自販開拓に舵を切って6年、アパレルやデザイナーからの引き合いも徐々に増えているそうだ。デザインから始まって、どういう服にするのか、厚みや柄の出し方を考えてデータを起こして、30cmくらい分かりやすい色で織って、サンプル送ってOKなら色指定して、、、この手間暇や、「サンプルは無償ですよね」という妙な慣習と丁寧に付き合いながらの開発。工場横の新しいショールームには、そうして出来上がった生地が並んでいる。遠孫さん自身もトレンドを研究して生地開発に取り組む、けれど現場の余裕もなく下手をしたらロスが増えてしまう。そこで次の一手。
若手スタッフの採用
与謝野チームに再び衝撃が走った。取材テーマの一つに「後継者」問題がある。取材1件目でこの前向きな動き。西脇やばい、と心の中で皆が思った(と思う)。新しいスタッフには、工場をまわすだけではなく、ここから自分のブランドを立ち上げて発信していけたらおもしろいと、育てていきたいと語ってくれた。
工場内の取材は、機音にまぎれて職人同士の質問の連続。
織に足を踏み入れて1年の私には聞き取りだけで必死のパッチ。
それでも拾う言葉が面白くって、切実で。できるだけ新鮮なまま、ここに書き記していく。
- 西脇はえげつない状況、量が減って、去年の夏くらいからいよいよ悪くなってきている
- ジャカードは少ない、ほかは平織、ドビー織、7-800回転の早いは中国に流れた
- エアーは1日2-300m織れてしまう
- 6-70歳代が多く、このままでは10年もたない
- 広幅シャットルは2台を使用、ほかは部品用。IMAMURA製
- レピア経糸数は6300-8400本くらい
- 経糸は80双糸、80単糸はドロッパーに気をつけないと切れる
- 黒い糸は見えにくい
- 現場吊り込みは丹後の「安久(あぐ)綜絖」
- 整経はサイディング屋で
- 染め~加工~サイディング、それぞれ地元にあって従業員を雇っているが年々厳しくなっている
- 打ち込みスピードは1分300回でも遅いほう。メーカーは5-600回と言うけど、あっちは壊れたら修理代取れるから
- 大切に長く使いたい。代理店が大阪にある
- レピアの故障はそんなにない
- 手がかかるのはシャトル、部品取りして直すか鉄工所で修理するか
- シャトルの用途は耳付きの生地
- 機料品屋もあるがなくなるのは時間の問題
- シャトルは近年止まっていた(切れ込み、あつ断などがおこるため)
- 反元も「使うな」と言ってレピアに切り替わっていたが、ここ何年か人気がでている
- 昔からある古いものを使って織るというストーリーを大事にしはじめたらしい
- 難ものが出ることを説明しても「それも味」それなら昔から、そう言うてやって話やで
- シャトルの生地は言い値で作れるしコストがかかっていないからモノはいい
- ホコリ対策、機械は途中で止められないので操業前後にと思うがなかなかできない
- 吊り込み糸の寿命は10年とみている、15年もつかな〜、20年もたせたい
- 切れたら針が落ちっぱなしになってしまう
- 筬を交換することは殆どない、13年はもつ
- 交換メンテナンスは筬入れ屋さん、副業でされている
- 西脇ではインチ、丹後はくじら
- 蔵通し幅、上がり生地幅それぞれ何インチ、、、
- 例えば横幅66インチ160cm、加工すると150cm前後まで縮む
- シャトルは150回転
- ピッカーはまだある、なくなるのは基盤
- PK津田駒(丹後)、イマムラ織機、ほかにはトヨタ、サカモトなど
- 泉州の織機(タオル用)を鉄くず代(10万以下)でもらってきた
- 組む人はいないので自力でやる
- 柄データは地元の紋屋さんがパンチカードをつくる、エンドレスという名称
- 紙製?国産がなくなり外国産になると弱くてやぶれる、全然エンドレスじゃない
- 針傷のメンテナンスくらいは自分で、電子系はむずかしい、直す業者は今治から呼んでいる
- 西脇全体でジャカード入れている機屋は4-5軒くらい
- ジャカードの回転、西脇はチェーン式、丹後は棒
- 遠藤さん「使うこ~?」(西脇の方言)
- 与謝野チーム「いるんこ~?(舞鶴の方言)に似てますね〜
- 機屋のグループというものは特にない
- 島精機はCGS変換できない
- 西脇で作るときは原糸>西脇染工>サイディング(のりづけと整経のこと)
- ビーツー(整経チーズ染色)、柄ごとに整経してからのりづけ
- ビームごと染色する
- ベタならいいが経柄(一斉サイディングは畔がとれない)は後から畔取り屋に外注
*丹後では聞いたことのない機屋用語の連発にちょっとパニック、、、
- 経は80単糸が多い、白か黒で、緯でカラーを出す
- 太いものは3-40双糸、20はきつい
- Q:気になる産地は?
- A:一宮、岡山ジーンズ(昭和、加工するところ)、広島カイハラデニム、九州久留米絣、富士吉田(ジャカードが多い)
- 人とのつながり、セコリ荘の宮浦さんとも
- 西脇に出機制はない
- レピアも故障する、消耗品
- ツメが織り着くことはめったにない、音が大きくなったらバンドをめくって確認
- 糸入れは自分でする
- Q:経つなぎという職種は?
- A:ない
- 糸つなぎ機は滋賀のTODO
- 経つなぎは福井の端詰
- 1日15-16mのものも、インチ間400本の打ち込み、粗い物は80本とか、一宮ヤーンフェアで見つけた面白い糸は30本にしたりも
- Q:これまでに受けた困った仕事は?
- A:インディゴ、染まってしまう、囲いをつけるが青だらけに、たたみ機も青に、生機で岡山に、掃除が大変
- 産元の人(J-Magic)が紋紙データをおこしている、毎日のように来ていたので自販を始めたとき協力関係が出来ていた
- 経が無地だから小ロットとりやすい、緯勝にすれば対応しやすい
ざっくばらんに何でも話し、吉本みたいな喋りで笑かしてくれた遠孫さん。最初の取材先が遠孫さんでよかったな〜と、すっかりエンジンのかかった与謝野チーム。親睦会開催の約束をして、次の取材先へ。帰り際、気になっていた《古時計あり》の看板について聞いてみると、お父様がコレクターとのこと。ものすごく小さい《売りません》ステッカーがひっそり貼ってある。まだまだ笑いのツボが潜んでいそうな遠孫織布。
次は与謝野で会いましょう!
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