播州織の立役者 加美サイジング株式会社
[vc_row css_animation=”” row_type=”row” use_row_as_full_screen_section=”no” type=”full_width” angled_section=”no” text_align=”left” background_image_as_pattern=”without_pattern”][vc_column width=”1/6″][/vc_column][vc_column width=”2/3″][image_with_text_over icon_size=”fa-lg” image=”17981″ title=”播州織の立役者 加美サイジング株式会社” title_size=”24″ image_shader_hover_color=”rgba(0,0,0,0.01)”][/image_with_text_over][vc_empty_space height=”60″][vc_column_text]西脇市のお隣、多可町加美区。
工場に足を踏み入れた瞬間、現場の緊張感とスピードで寝ぼけた頭にロケットスタートがかかった。
案内をしてくれたのは代表取締役社長の橋本憲人さん。加美サイジング株式会社が「加美町機業協同組合」だった時代から工場長兼営業として工場を引っ張ってきた熱い人。与謝野チームが機屋の職人であることを伝えるやいなや、現場を回りながらの取材がスタート。
不要な説明は無粋とばかりに専門用語がどんどん出てくる。
私は丹後で織に触れて1年。知らない工程、知らない技術、知らない設備のカタカナが、目の前の巨大な機械をながめる隙もなく発せられていく。操業音に負けじと必死に書き留めたメモ。
- 一斉サイジングの縦糸数は最小800〜最大10,000本
- この日の作業は5,200本だった
- 染色はワーパーしてビームごとドボン!それで中まで染みる
- サイジング機、トヨタ製は1億、カワモト製は8,000万くらいする
- 1分60m乾燥する
- 45単糸2,503m分(8158本)長さを決めてから作業
- ビームに巻けるポンド数が決まっている、
- ワーパーは1個あたり736本巻けるので、そこから2〜14本1組で「晒し」をして真っ白に
- 時には16本をセットすることも
- 1分250mくらい染色ビームに巻きつける
- ドロッパーつき
- 綿は混紡などいろいろある
- サイジング機は3台
- 一斉サイジングは2台使用
- 1日に巻けるビーム数は場合による
- チーズが空になっても次と言うわけにはいかない、糸結びがある
- 発注量が少ないと、ワーパーするために糸の個数を増やすワインダーという工程が増える
- (ビームに)チョークで書いている字は染色で落ちる、もしくは捨てるところ
- チーズ染色(この時点では?ハテ、後に円錐台に巻かれた糸と分かる。チーズみたいな形!
- ボビンに巻いて、染めて、ビーム巻きして、のり付けという順番もある
- チーズから整経するところがまた別にある
- 銀の穴の開いたビームは20ポンドから染められる、太い糸だと1,000m位から
- 機械から下ろす用の糸が用意してある
- 1分45m位
- 糊層はポンプで上げて落ちる
- 圧力1トン位かかっている
- 糸の番手によって糊濃度を調整
- 最後巻き込みの前に均一にする
- ほとんどすべて糊付けされているが、中には無糊のものも
- サイジングの糊が均一でないと口開きが悪くなったりドロッパーなどに埃が溜まったり
- 西脇ではヤードとポンド表記
- 丹後は尺と匁(もんめ)、キロ表記
- 東京電気化学工業の糊と海外から輸入しているデンプン、また他の仕入れ先の油、水を調合
- その習得に2-3年かかる
- 徳島の機屋さんからもサイジングの注文がある
- 大手企業がユニフォームを刷新するときには、1ロット10万メートルという規模
- 異なる番手の同色の糸を組み合わせる時はベレンスをつけて、そうすると糊は捨てなければならない
- 基本はポンプ式循環で糊を捨てない回し方
- 一斉サイジングは畦がないのでここから畦取りをする
- 畦をとったら柄になる
- 縞割表(設計図)というものがある
- スイス製畦取り機は2千万、2年前に国から融資を受けて播州のサイジング会社ではじめて導入
- もともとは畦取り屋が手作業していた
- 手より精度がある
- 7,200本の畦取りに40分ぐらい、手では1日かかる
- 畔取り専門が2社ある
- 光センサーとテグスの糸の上下分けで識別している
工場から休憩室へと移動。畳と障子のとても落ち着く和室。
サイジング工程はいっときも目が離せない作業が続き、食事もトイレも交代制の厳しい現場。
だからこそ、この部屋の設えも含め、スタッフが休めるようにしていきたいと橋本さん。工場内で挨拶や説明をしてくださった方のお顔に、仕事の緊張感と誇りと、落ち着いた雰囲気が出ていた。
人を思いやり、最高の物をつくる。
それは最後に仕事に現れると思う。加美サイジングを紹介してくれた大城戸さんの「丁寧な仕事をするところ」という言葉が響く。「量をやってなんぼ」の世界で、組合時代から積み重ねた産元商社との取引、その信頼関係が現在の生産体制を支えている。
「サイジング-糊付け」
糊付けの質が稼働率に左右し、品質にも直結する。そして製織後は加工で抜かれてしまう。
表舞台には出ないその仕事が、美しい播州織を生み出している。
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