哲学する機屋 石井織物工場
倉敷の美観地区から車を走らせて、山間の道をしばらく進む。初夏の緑が美しい風景の中にがんど屋根を見つけた。石井織物工場。出迎えてくれた三代目、石井八重藏さんの会話には、織物に対する信念と政治や宗教の思想が混在し、つながっている。
丹後ちりめん織元 株式会社ワタマサ
与謝野町の岩屋区、近代的な鉄骨の建物が建っている。ほとんどの機屋が昔ながらの日本家屋なので、ちょっと驚く。「ひらく織」メンバーの渡邉正輝が専務を務める「株式会社ワタマサ」を訪問した。入ってすぐの事務所はカーペット敷き、そこかしこに反物が積まれ、部屋の真ん中では男性が昔ながらの木製の台を使って検反をしている。後から番頭さんだと教えてもらった。番頭さんって、あの、江戸時代の版画の呉服屋さんに描かれている、、、現代で番頭さんに出会うなんて。いや、単にカタカナの職業名に取って代わられただけなんだろうな。
今井整経所 静なる技術の移転
取材の間も大きな整経機は静かに経糸を巻き続ける。後から思い返しても、操業音が思い出せず静かな工場という印象。そんなはずはないのに、糸が空中をはしる緊張感とその見た目の美しさ故だろうか。今井さん親子二代の静謐な雰囲気が、そのまま満ちているからかもしれない。
丹後編プロローグ
与謝野の若手織物職人チームが国内各地の機屋を訪れる。それは、一つひとつの機屋の製品から産地の姿を、ひいては現代の日本の織物産業の全容を紐解くということ。その土地固有の気候や風土、歴史が絡み合って育まれた産地。私たちはその豊かな土壌の上で機を織っている。土なしに植物が育たぬように、土地の歩んできた物語なしに今ここに機は存在しないのだから。
「ひらく織」メンバー紹介 #3高岡さん編
トリは「ひらく織」チームのリーダを務める高岡さん。
いつも冗談ばかり言っている、そして一人でツボにはいったりして笑う愉快な機屋さん。
しかし文化や工芸、ものづくり産地への興味と探索力はずば抜けて高い。
「ひらく織」メンバー紹介 #1羽賀さん編
「ひらく織」メンバー紹介
このブログ「つづる織」と相互補完サイト「ひらく織」を通じて私が発信したいこと、
それは産地の伝統や技術、そして機屋 − 作り手たちの魅力だ。
職人として、エンジニアとして、デザイナーや作家として、彼らは輝いている。
攻めの産元 島田製織株式会社
何千ものハンガーサンプルがぎっしりと並べられた会議室。取材した代表取締役の嶋田幸直さんと企画営業の宮田豊通さんは、お二人ともざっくばらんと話しやすいお方。それもそのはず。産元商社とは、全工程に関わる人としゃべって繋いで回して、コミュニケーションを軸に播州織りを生み出す存在なのだ。
押忍!OKD式 大城戸織布
出迎えてくれたのは穐原(あきはら)真奈さん。伊丹で働いていたときにd&department大阪(南堀江)店にて開催されていたテキスタイルマルシェで大城戸さんの布と出会い、衝撃を受ける。ご実家が機屋だったこともあり、「生地をつくる仕事がしたい」と退職しUターンした後、暫くしてから播州織組合を訪ねた。そこでまた偶然の大城戸さんとの出会い。
ルポ第一弾・遠孫織布株式会社!
作業着は子どものジャージ、機屋あるある。
与謝野チームの心を鷲掴みにしたユニフォームに、スタートから意気投合。
もうひとつの産地ルポ、その(ほぼ)全会話を鮮度の高いまま、お伝えします。